つわり対策と栄養

つわりの原因


妊娠がわかってほどなくやってくる「つわり」。

その程度や頻度は個人差が大きく、妊娠の度にも違うとも言われています。

 

なぜ「つわり」が起きるのか。

様々な原因が想定されていますが、どれも確たる証拠がないのが現状のようです。

 

つわり中の現象として、エストロゲンやプロゲステロンというホルモンのレベルが通常の100倍に上昇します。しかし、このレベルがほとんど上がらない場合つわり軽いようです。つまり、ホルモンの上昇がつわりの原因かもしれないということを示唆しています。

 

また、つわりの原因として「胎児をあらゆる毒から守る」という説もかなり有力視されています。普段は平気な匂いや食べ物が吐き気を引き起こすのは、それらが胎児にとって毒素となりうるため身体が排除しようと機能している、ということです。

 

特に妊娠初期は胎児は母親の摂取した物の影響をダイレクトに受け、奇形や流産など大きなダメージを負うリスクがある期間でもあります。

 

この期間をなるべく無事に過ごすために、身体は極力食物を摂取させない機構を確立させたのではないか、と考えられます。

 

ですから、つわりで食べられない時は無理して食べないのが一番よい方法です。

 

口当たりのよいもの、すっきりした甘味のあるものが比較的食べやすかったりしますが、それが胎児を傷つけることにもなりかねません。

 


つわり中に食べるもの、避けるもの


実はつわりで食事が摂れなくても、身体は体脂肪を燃焼して作られるケトン体をエネルギーにして赤ちゃんを育てることができます。

また、赤ちゃん自身もケトン体をメインエネルギーとして成長しています。

 

ママが炭水化物や糖質ばかりを食べていると、赤ちゃんは糖質をエネルギーとしないのでママの体内にのみ糖分が余り、妊娠糖尿病の原因となってしまう可能性があります。

ですので、甘い物やパンなどの糖質が多いものを食べ過ぎるのは避けましょう。

 

食べられるときに食べるものとしては、なるべく自然の物を摂取すべきでしょう。

カップラーメンやマクドナルドのポテトなど、添加物がたっぷりの食品は例え食べやすくても胎児に影響を与える可能性があるので絶対にやめましょう。

 

可能であれば無投薬で飼育された肉や卵、骨のスープ、冷たい味噌汁、生の牛乳などを摂るようにすれば体力の回復も早くなります。

 

肉類はつわりの時には嫌厭されがちですが、鶏肉のササミやセセリ、胸肉などはさっぱりしていて比較的食べやすいです。これにレモン汁やハーブを付け加えれば、さらにスッキリするでしょう。

 

どんなものが食べられるかは個人差が大きいので、自分が一番食べやすい食品を探してみましょう。

 

妊娠前から必須栄養素をたっぷりと摂取していたママは、つわりの期間が短いのが特徴です。逆に玄米菜食やカロリー制限ダイエット、添加物ばかりの食事などで必須栄養素が足りていないママはつわりが長引くことも多いようです。

 

とくにつわりを軽減させる栄養素としてビタミンB6(※レバー、うなぎ)、亜鉛(牡蠣、牛肉など)があります。

 

また、入浴の際はマグネシウムの豊富なエプソムソルトをバスタブに入れるとつわりが緩和されると言われています。

 

※レバー、うなぎなどはビタミンAが多く、奇形のリスクがあり妊娠初期には制限すべきと言われていますが、食品からのビタミンAには問題ないという研究結果が数多く出ています。

奇形を起こすリスクが高いのはサプリなどの添加されたビタミンAです。こういったものは摂取しないようにしましょう。

 

 

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